今回の時事コラム「DB関係者による2026年運用課題」は、10名を超えるDBの常務理事や運用執行理事、また多くの運用コンサルタントの方に2月中旬〜3月初旬にかけて個別に面談させていただいた内容を、架空のDB運用責任者5名と運用コンサルタント2名による仮想座談会形式にしてお届けするものである。前編では「年金を取り巻く環境変化」と題して、アセットオーナー・プリンシプル(AOP)への対応状況や、厚労省が進める「他社と比較できる見える化等」、また最近よく話題になる給付改善に加えてOCIO(Outsourced CIO)についての議論を行った。そして中編では伝統4資産と流動性のあるオルタナ投資としてのヘッジファンドやマルチアセットについての議論を紹介した。伝統4資産では国内債券回帰(でもいまじゃない)や利回りの良さからDBの関心を集める有期型一般勘定(GIC)、ベンチマーク対比での超過収益獲得に苦戦する外株アクティブについて、時間を割いて議論を行った。
後編は低流動のプライベートアセット(PA)に焦点を当てて参加者で議論を進めていきたい。また、円金利上昇やヘッジコスト高止まりを受けた、PA投資に対するリターン目線の変化や、その結果としてのSRTのようなエッジの効いた戦略に対するニーズの高まりについても参加者の意見を聞いてみたい。なお、PA投資ではないが企業型DCでも徐々に残高が増えてきている金投資についても最後に議論する予定である。
なお、多くの面談は中東情勢緊迫化の前に実施された関係上、それによる市場の下落は想定されておらず、座談会での前提となる株価や為替、金利水準は3月初旬までの市場がベースになっている点はご理解賜りたい。また、後編では不動産、PD、インフラ関連をPart 1とし、PEやプライベートパッケージ、金と暗号資産等はPart2とした。