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連載 小倉邦彦の資産運用時事コラム
第11回 資産運用立国実現プランは想定の範囲? 次の懸念はアセットオーナー・プリンシプル【後編】

2024年3月6日
小倉 邦彦 /  『オルイン』シニアフェロー
元 三井物産連合企業年金基金 シニアアドバイザー

今回の資産運用時事コラムは「資産運用立国実現プラン」をテーマに、3回シリーズで深掘りしていく。今回は【後編】として、DB関係者の仮想座談会形式でDBサイドの反応をまとめた。


■目次
【前編】
・資産運用立国に関するこれまでの流れ
・資産運用立国分科会での議論の流れ
・金融庁/金融審議会 「資産運用に関するタスクフォース」報告書

【中編】
第2回分科会で議論された内容とは
「資産運用立国実現プラン」を読み解く
・金融庁/金融審議会 「資産運用に関するタスクフォース」報告書

【後編】
・はじめに
座談会開催にあたって司会より現状説明
運用の見える化について
・専門人材の活用に係る取組状況について
・資産運用力の向上
・定期的な運用委託先の評価
・共同運用の選択肢の拡大
・スチュワードシップ活動の実質化について
・アセットオーナー・プリンシプルとEMP
・ベンチャーキャピタル・プリンシプル
・おわりに

【後編】

資産運用立国に関する年金関係者仮想座談会

“立国プラン”は想定の範囲
~アセットオーナー・プリンシプルは?

はじめに

202312月に公表された「資産運用立国分科会(以下「分科会」)」よる資産運用立国実現プラン(以下、立国プラン)や、金融庁金融審議会の下で実施された「資産運用に関するタスクフォース(以下「TF)」による「資産運用に関するタスクフォース報告書(以下「TF報告書」)」成立の経緯や内容については、既に「前編」「中編」で詳細を説明した通りである。

内容的には多くのDBでは想定の範囲内と受け止められたようでサプライズはなく、信託銀行からもDBに向けて「今何か対応する必要はない」と安堵させるようなレポートも出ておりDB関係者としても一安心といったところではあるが、「運用の見える化」についての詳細や、アセットオーナー・プリンシプルについてはこれから策定されるということで全容が明らかになっておらず、依然、予断を許さない状況ではある。

DB関係者の反応については当事者に直接語っていただくのが一番わかりやすいということもあり、立国プランが公表される直前にDB関係者と面談させていただいた内容に、筆者の意見も加えて仮想座談会形式にしてお伝えしたい。7~8名程度のDB関係者の意見を座談会では4名のDB常務理事に集約しているので、A氏=実在の人物ということではない点ご理解頂きたい。

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小倉 邦彦

 『オルイン』シニアフェロー
元 三井物産連合企業年金基金 シニアアドバイザー

1980年三井物産株式会社入社。本社、広島支店、ドイツ(デュッセルドルフ)等にて経理、財務業務を担当後、1998年~2006年 本店プロジェクト金融部室長。
2006年~2009年 米国三井物産ニューヨーク本店財務課 GM。
2009年~2011年 本店財務部企画室 室長。
2011年~2013年 三井物産フィナンシャルサービス株式会社 代表取締役社長。
2013年~2017年 三井物産都市開発株式会社CFO。
2017年5月~2022年6月 三井物産連合企業年金基金 常務理事兼運用執行理事。
2022年7月~2023年3月 同基金シニアアドバイザー。

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