第4回・第5回は年金資産の4割近くを占め最大の資産クラスとなっている安全資産の債券について、2人の常務理事兼運用執行理事の対話を通して説明しました。今回は同じ伝統資産ではあるものの、収益ドライバーとしての位置付けとなる株式について説明していきたいと思います。

1 .株式の資産割合は徐々に低下
A氏:今年度は国内株(TOPIX配当込み)が4~7月で既に+16.15%、外国株(MSCI-Kokusai/円ベース)も+18.17%と絶好調で助かっています。これで昨年度のマイナスは十分埋め戻せたかなと思っています。特に日本株はこのところ外国株式と比較して伸び悩んでいたので驚きです。正直言って日経平均が3万円を超えるとは思ってもいませんでした、うれしい誤算ですね。ただ、企業年金の運用では株式の資産割合は以前に比べて抑制的になっており、とりわけ日本株から外国株へのシフトも進んでいると聞きました。