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連載 新任常務理事のための年金運用基礎講座
第5回 債券(後編)

2023年8月21日
小倉 邦彦 /  『オルイン』シニアフェロー
元 三井物産連合企業年金基金 シニアアドバイザー

前回は債券の前編として、キャリーやキャピタルゲインといった債券の収益特性やポートフォリオにおける債券の役割、そして逆風下にあるヘッジ外債について説明しました。後編では、パッシブ運用とアクティブ運用、さらにはルールベースの債券スマートβ戦略について解説したいと思います。なお、債券のパッシブ運用とアクティブ運用の考え方については3回「パッシブ運用とアクティブ運用」を再度ご参照下さい。

1 .債券のパッシブ運用

B氏:パッシブ運用は第3回でも説明したように、運用目標とされるベンチマークに追随する運用成果を目指す運用手法です。前回の復習を兼ねてパッシブ運用のメリットをお話しすると、アクティブ運用と比較して、投資戦略の立案やその戦略に基づく投資対象の選定などが不要であり、機械的に運用できる分、売買コストや信託報酬などが安くなるという点です。

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小倉 邦彦

 『オルイン』シニアフェロー
元 三井物産連合企業年金基金 シニアアドバイザー

1980年三井物産株式会社入社。本社、広島支店、ドイツ(デュッセルドルフ)等にて経理、財務業務を担当後、1998年~2006年 本店プロジェクト金融部室長。
2006年~2009年 米国三井物産ニューヨーク本店財務課 GM。
2009年~2011年 本店財務部企画室 室長。
2011年~2013年 三井物産フィナンシャルサービス株式会社 代表取締役社長。
2013年~2017年 三井物産都市開発株式会社CFO。
2017年5月~2022年6月 三井物産連合企業年金基金 常務理事兼運用執行理事。
2022年7月~2023年3月 同基金シニアアドバイザー。

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