第1回から3回までは運用に関する考え方や投資理論について説明してきました。今回からは主要資産クラスごとにその特徴やポートフォリオにおける役割について解説したいと思います。資産クラスのトップバッターは日本の年金資産運用において最も大きな比重を占める債券です。債券は金利によるインカム収益と金利変動(価格変動)によるキャピタルリターンがリターンの源泉ですが、長期的には金利によるインカム収益がベースとなります。
1 .債券の収益特性、キャリー(インカム)とキャピタルリターン
B氏:Aさんは財務で社債の発行とかも経験されているので債券についてはよく理解されていると思いますが、最初に債券の収益特性について整理しておきましょう。まずは表面利率(クーポン)と利回りの違いです。表面利率は債券の額面金額に対して受け取る年利息の割合のことで、その水準は発行体が債券を発行する際の金利水準や信用力等によって決まります。一方で、利回りは投資金額に対する利息も含めた年間収益の利率になります。
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