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世界各国で残高急拡大中の運用手法
ESGインテグレーションの 実態に迫る

シリーズ ニューノーマル時代のESG投資
2022年8月31日

ニューノーマル時代のESG投資を考える本シリーズ4回目は、「ESGインテグレーション」に注目する。「インテグレーション」は文字通り、従来の運用プロセスの中にESGの要素を「統合」する手法だが、実際にどのように統合されているかはアセットマネジャーごとにさまざまで、明確な定義もないのが実態のようだ。今回は、ESG投資の分野でインテグレーションが存在感を増している背景や、アセットマネジャーの統合スキルを評価する際の留意点について、コンサルタントの意見をもとに整理してみたい。併せて、先進的なESG投資の取り組みで知られるアセットマネジャーのインテグレーションの取り組みも紹介する。

コンサルタントが解説するインテグレーション拡大の背景

 世界のESG投資額を集計している国際団体GSIAの報告書によると、2020年のインテグレーション手法による投資残高は約25.2兆ドルで、他の手法を大きく引き離している。しかも、前回調査時(2018年)に比べ43%と高い伸びを示し、近年急速に拡大している。それまで長年トップだったネガティブスクリーニングに代わり、ESG投資の主流となりつつある。

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