ニッチな投資対象「フロンティアアセット」を紹介する本シリーズの第6回は、多様化するアセットファイナンスの中から航空機リースを取り上げる。
コロナ禍によって激減した旅客数に回復の兆しが見える中、リース料を背景にした安定収益が魅力の資産クラスとして注目を集めている。航空機業界の市場動向や戦略のチェックポイントなどについて、三井住友DSアセットマネジメントの藤田伸一氏と宮田知也氏、企業年金での運用経験も豊富なシステム2の石田英和氏に聞いた。
日進月歩で進む運用業界は、絶えず運用手法や投資対象が拡がり続けている。本来、キャッシュフローを生んでいる資産と投資家の間には何らかの仲介者が存在しているが、その垣根を飛び越えられるよう数々の手法が開発されてきた。今回取り上げる航空機リース戦略もその1つとして挙げられる。特に日本では、中小企業の節税目的の投資対象として普及してきたが、近年はアセットクラスとして徐々に洗練されて機関投資家からも注目を集める資産クラスとなっている。