「当基金もインフラファンドには投資していますが、インフラを本業としている商社でその開発に資金調達の側から長年携わってきました。また、会社全体の資金調達で市場と向き合っていた際に世界金融危機を経験したこともあり、金融市場はある程度わかっているつもりでした。しかし基金に着任して、調達と運用ではこれほど世界が違うとは思いもしませんでした」
こう語るのは、三井物産連合企業年金基金で常務理事の小倉邦彦氏だ。商社マンとして世界各地を飛び回り、資金調達の専門家としてさまざまな開発案件に携わった同氏だが、立場が逆になれば同じ市場でも見え方は全く異なるようだ。