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プライベートアセット総点検2026 ⑤リスク総点検編

2026年10月9日

オルイン編集部では2026年8月、プライベートアセット(PA)のGPを幅広く見ている運用会社・ゲートキーパーを対象に、プライベートエクイティ(PE)、プライベートデット(PD)、不動産、インフラの4資産の見通し(強気〜弱気の5段階)とリスク認識を統一フォーマットで調査した。アセットクラスごとの「見方の分布」と全社合算の「市場コンセンサス」、各社の注目テーマを取りまとめる。 本ページでは「リスクの総点検」——各社が警戒するリスクシナリオへの投票、顕在化の蓋然性×影響度の評価、そして市場で過小評価されている「コンセンサスの死角」——を取り上げる。

調査概要:調査時点=2026年8月/回答=運用会社・ゲートキーパー6社(アダムズ・ストリート・パートナーズ、野村アセットマネジメント、ハミルトン・レーン、三井住友信託銀行、ラッセル・インベストメント、りそな銀行)/設問=今後1年の新規コミットメント妙味および中期(3〜5年)の期待リターン環境を、他資産対比のオーバーウェイト/アンダーウェイトとして5段階で聴取。ラッセル・インベストメントはスタンス未回答(コメントのみ)、アダムズ・ストリート・パートナーズはPDのみスタンス回答(PEはノービュー)。
シリーズ:プライベートアセット総点検2026 ①プライベートエクイティ編|②プライベートデット編|③不動産編|④インフラ編|⑤リスク総点検編

警戒リスクTop投票(今後1年・最大3つまで選択)

金利の再上昇・高止まり

60%(1位 2社)

クレジット信用悪化

60%(1位 1社)

出口環境の回復遅延

80%(1位 0社)

地政学ショック

40%(1位 1社)

AIバブルの崩壊

20%(1位 1社)

ドライパウダー過剰

20%(1位 0社)

PCと銀行の相互連関

20%(1位 0社)

電力インフラの制約

—

バーは得票率(回答5社中、Top3のいずれかに選んだ社の割合)。色は警戒度順位(赤=上位2位、橙=3〜5位)。

※ラッセル・インベストメントはTop3・蓋然性・影響度とも未回答のため集計対象外。

リスクマップ(顕在化の蓋然性×影響度)

要警戒ゾーン低中高小中大顕在化の蓋然性(今後1年)影響度金利の再上昇・高止まりクレジット信用悪化出口環境の回復遅延地政学ショックAIバブルの崩壊ドライパウダー過剰PCと銀行の相互連関電力インフラの制約

各社評価(蓋然性:高3〜低1/影響度:大3〜小1)の平均をプロット。円の大きさ=Top3得票数、色は警戒度順位(赤=上位2位、橙=3〜5位)。右上の「要警戒ゾーン」は蓋然性・影響度ともに中以上の領域。

どの資産クラスに効くか(影響の集中先)

リスクシナリオ PE PD インフラ 不動産 PA全般
金利の再上昇・高止まり 0 0 0 1 3
クレジット信用悪化 0 3 0 0 1
出口環境の回復遅延 4 0 0 0 1
地政学ショック 0 0 0 0 4
AIバブルの崩壊 1 0 0 0 2
ドライパウダー過剰 2 0 0 0 2
PCと銀行の相互連関 0 3 0 0 0
電力インフラの制約 0 0 3 0 0

各社が「主に影響が大きい」と考える資産クラスを1つ選択した票数の分布。票が入っていないクラスに影響がないことを意味しない(影響の集中先を示すもの)。PE=プライベートエクイティ、PD=プライベートデット。

リスクシナリオ・データ一覧

順位 リスクシナリオ 得票率 1位票 加重pt 蓋然性平均 影響度平均
1 金利の再上昇・高止まり 60% 2社 8 2.00 2.25
2 クレジット信用悪化 60% 1社 7 1.50 2.50
3 出口環境の回復遅延 80% 0社 4 2.40 2.00
4 地政学ショック 40% 1社 4 1.75 2.25
5 AIバブルの崩壊 20% 1社 3 1.33 3.00
6 ドライパウダー過剰 20% 0社 2 2.00 2.00
7 PCと銀行の相互連関 20% 0社 2 1.00 3.00
8 電力インフラの制約 — 0社 0 1.67 2.33

加重pt=1位3点・2位2点・3位1点の合計。

プロが指摘する「コンセンサスの死角」

「市場で最も過小評価されているリスクは何か」への回答。一部のコメントは回答社の希望により匿名で掲載しています。

プライベート市場投資は一般的に換金や資金回収までに長期間を要するため、投資家が期待する解約・資金回収の時期や流動性水準との間に乖離が生じる「期待流動性の不一致リスク」

アダムズ・ストリート・パートナーズ

投資環境が複雑化する中、地域や戦略、運用会社による投資成果の差が拡大するリスクがあります。幅広い運用会社を比較し、専門性や実行力を見極めることが重要です。

ラッセル・インベストメント

株式市場の崩壊、AIバブルのリスクの織り込み。急激な円高。

三井住友信託銀行

プライベートアセット市場がソフトランディングと資金流入継続を織り込む中、需給反転に伴って発現し得る流動性及び価格調整リスク、また複数資産クラスに跨って投資が集中するAI関連案件に係る価格調整リスク等。

りそな銀行

回答企業の個別ページ(有料掲載)

本調査の各社回答は市場全般に関する見解(ハウスビュー)であり、特定の金融商品の勧誘・投資助言ではありません。スタンスの数値は編集部にて強気=+2〜弱気=−2に換算して集計しています。