1. エグゼクティブ・サマリー
クレジットスプレッドが歴史的な低水準で推移する中、追加的なプレミアムを求める動きが広がっている。そのような中で、ストラクチャーによるダウンサイド・プロテクションを得ながら、追加的なプレミアムの享受が可能な証券化商品に対する注目が高まっている。実際に弊社でモニタリングをしている債券マネージャーの中でも、同資産に対する多くのポジティブな意見やアロケーション配分の増加が確認できる。
本稿では証券化商品の中でも代表的な資産クラスであるCLOを取り上げる。証券化商品は、リーマンショック時のネガティブな印象がつきまとう。しかしその中においてCLOは、リーマンショック以降スキームや格付けの在り方など、格付け会社を含め市場参加者との対話が特に丁寧に行われてきた資産クラスである。このような背景もあり、現在のCLO(いわゆるCLO2.0)はより強固なストラクチャーを持つ成熟した資産クラスへ成長した。CLOのスプレッド水準についても、他のクレジット資産同様にタイト化の方向にあるものの、同格付け水準の他クレジット資産と比較した場合において、依然追加のプレミアムが確認できる。また金利の先行きに不透明感が残る中、変動金利の資産クラスである点もCLOの大きなメリットである。
景気減速リスクとインフレリスクが同居する不確実性が高い環境下である今だからこそ、CLOを改めて正しく理解し、CLOに対する投資意義やキャッシュ代替としての可能性を考えたい。
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