今回のコラムでは世界金融危機以降に日本の年金・機関投資家の間で普及し、現在では主要資産クラスのひとつにもなっているマルチアセットを取り上げる。
マルチアセットにとって2022年度は非常に厳しい年になった。絶対収益獲得との前提で導入したものの、市場のベータをほぼ反映した大きなドローダウンにより「期待外れ」と感じた投資家も多かったのではないかと想定される。原因はFRBの急速な利上げを背景に株式と債券の本来あるべき逆相関関係が崩壊し、株式と債券が同時に下落するという環境下、マルチアセットが得意とする機動的な資産配分によるリスクコントロールが全く機能しなかった点が挙げられる。本コラムでは2019年度のコロナによる大きな下落、2020年度のV字回復時のマルチアセットのパフォーマンスも含めて分析し、マルチアセットが内包する諸課題や、年金の運用資産に引き続き組み込む有効性が残されているかを検証したい。
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