今回のコラムは昨年より調整が続く「米国不動産市場」を取り上げ、市場関係者へのヒアリングを踏まえた今後の見通しや年金資産運用に与える影響等について解説したい。
FRBの利上げとリセッション懸念で
米国不動産市場は大きく調整
年金基金などの機関投資家のポートフォリオ運用において不動産はプライベートアセット(以下PA)投資の中でも主要な資産クラスであり、これまでインカム主体に運用収益に大きく貢献してきた。国内の私募REITはリーマンショック後の導入時から現在に至るまで、きわめて堅調かつ安定したリターンを実現してきた。一方、グローバル不動産の主軸となる米国不動産は、FRBが粘着性のあるインフレに対応するため2022年3月から急速な利上げを行ったことで長期金利が上昇(リスクフリーレートの上昇でキャップレート*1が上昇)、さらには急速な利上げの影響によるリセッション懸念もあり2022年から資産価格が大きく調整している。
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