企業年金の運用担当者にこれまでの歩みを振り返っていただき、どんな仕事に取り組んでこられたか、仕事をする上で大切にしている言葉などを語ってもらった。
「合計で3度にもわたって年金基金に配属となったのは、企業年金の運用担当者の中では珍しいケースだと思います」。こう述懐するのは、日本高速道路企業年金基金の荻原勉常務理事・運用執行理事だ。
そもそも同基金はかつての特殊法人日本道路公団が母体で、荻原氏が日本道路公団に入社したのは1987年のこと。入社した後は、高速道路建設用地の買収や道路の管理に関する事務的な業務を担当していた。入社8年目となる95年7月、希望して、日本高速道路企業年金の前身となる建設関係公団厚生年金基金に着任した。
「これまでの業務にもやりがいは感じていたのですが、仕事を通じて得られる経験は狭い業界の限られた内容なので、経理や年金といった会社をクビになっても活用できるようなスキルを習得したいと思った」のが年金基金を志望した理由だったという。その当時の業務は裁定係長として書類のチェック等の事務を中心に、定期的に来訪する信託銀行などの担当者の対応にあたった。
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