マクロ経済見通し:グローバル経済の展望
2024年12月26日
ウエスタン・アセット・マネジメント株式会社
ウエスタン・アセットのCIOマイケル・ブキャナンが、トランプ次期大統領(以下「トランプ氏」)が提案する関税政策やその他の保護主義政策が、グローバルの経済成長とインフレに与える潜在的な影響について解説する。関税が引き上げられる時期、引き上げ幅や規模は不明だが、引き上げられる方向であることは明らかである。市場は、トランプ氏が選挙期間中に掲げた政策をほぼ織り込んでいるが、これらの政策全てが実施されない可能性もある。ここでは、当社の主要なマクロ意思決定者による解説を紹介し、各国における金利と通貨への影響について考察する。
ウエスタン・アセット
マイケル・ブキャナンCIO
*レポート全文は下記リンクから閲覧できます。(ウエスタン・アセット・マネジメント株式会社のページへ移動します。)
マクロ経済見通し: グローバル経済の展望 全文

マイケル・ブキャナンCIO
主要なポイント
- トランプ氏は、米国の輸入品に対する多種多様な関税措置について迅速に言及している。少なくとも一部の製品に追加関税が課されることは避けられず、その時期と範囲の予測は難しい。
- 市場の見方は、主要産業に焦点を当てた一部の製品への追加関税であり、全ての製品への一律関税ではないというものである。ただし、対象がより広範になる場合も含め、方針が変わる可能性は高い。
- トランプ氏が選挙中に掲げた、中国からの輸入品には一律60%の関税をかけ、その他の国からの輸入品にも10%の関税を課すという公約が実行に移されると、その他の国に対して、相対的に米国経済が成長し、インフレが上昇するという広範なマクロへの影響が生じるだろう。要するに、これは米国が小さなパイの中でより大きなシェアを望んでいるようなものだ。報復関税が行われた場合、成長の下振れ拡大となりうる一方で、米国の投資と生産の増加によりその影響は軽減されるだろう。
- 今回の関税政策が取引的な性質が強く、広範囲にわたるものではなく、貿易よりも国境政策が優先されるというものであれば、マクロ経済的な影響は小さくなるだろう。現在、市場は広範な関税制度か、またはより狭義に実行されるかの確率を見極めようとしている。
- トランプ氏の政策目標の多くは、低インフレ率、低金利、力強い成長、活気ある株式市場、ドル安など、より厳しい関税制度とは相容れないものである。繰り返しになるが、これは判断に迷う状況を作り出している。どの結果になるとしても、市場のボラティリティと不確実性が高まるだろう。
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