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大和ファンド・コンサルティング『ストラテジー・レポート』 
ダイレクトレンディング戦略におけるエバーグリーン型の新潮流【前編】

2025年10月17日
船越 裕貴 /  大和ファンド・コンサルティング ソリューション運用部

1.はじめに

ダイレクトレンディング戦略は、プライベート市場で組成される直接投資のローンへ投資を行う。これらのローンは、流通市場がなく原則途中売却できない。そのため、ダイレクトレンディングのファンドスキームは、途中解約ができないクローズドエンド型の採用が一般的だ。しかし、昨今、各運用会社から一定のファンド流動性を付与したエバーグリーン型のダイレクトレンディング戦略も徐々に提供され始めている。ダイレクトレンディング戦略のエバーグリーン型スキームの内容、および投資家にとっての利便性について整理する。

※本稿では、エバーグリーン型を「ファンドの購入期間および運用期間の定めがなく、通常一定の解約流動性があるスキーム」と定義し、エバーグリーン型の中でも「NAVで随時売買ができるスキーム」をオープンエンド型(従来型エバーグリーン)と定義する。オープンエンド型以外にも、様々なエバーグリーン型が近年登場してきている(後述3参照)。

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船越 裕貴

 大和ファンド・コンサルティング ソリューション運用部

2010年みずほ信託銀行入社、年金営業、マーケット部門を経て、アセットマネジメント部門にて、クライアント・ポートフォリオマネージャーとして企業年金への運用コンサルティングに従事。2022年に大和ファンド・コンサルティングに入社後、ソリューション運用部にてプライベートアセットを中心にオルタナティブプロダクトの企画・開発、モニタリングなど、プロダクトマネジメント業務を担当。