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連載 小倉邦彦の資産運用時事コラム
第14回 FRBがプライベート・クレジットを検証~その特性とリスク

2024年5月27日
小倉 邦彦 /  『オルイン』シニアフェロー
元 三井物産連合企業年金基金 シニアアドバイザー

はじめに

確定給付企業年金(DB)におけるプライベートアセット投資の中で、主要資産クラスの一つとなっているプライベート・デットは、米国だけでもその規模が近年急速に拡大し1.7兆ドル近くに達しており、パブリック市場のレバレッジド・ローン(約1.4兆ドル)やハイイールド(HY)債市場(約1.3兆ドル)に匹敵する規模になっている。

FRBは今般、金融市場で重要性が増しているプライベート・クレジットに関し「Private Credit: Characteristics and Risks」と題するFEDS Notesを公開した。FRBは特性やリスクを客観的な数値をベースに中立的な立場で分析しており、日本の投資家にも大いに参考になるものである。本コラムではFEDS Notesの概要を紹介するとともに、適宜筆者のコメントを追記した。

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小倉 邦彦

 『オルイン』シニアフェロー
元 三井物産連合企業年金基金 シニアアドバイザー

1980年三井物産株式会社入社。本社、広島支店、ドイツ(デュッセルドルフ)等にて経理、財務業務を担当後、1998年~2006年 本店プロジェクト金融部室長。
2006年~2009年 米国三井物産ニューヨーク本店財務課 GM。
2009年~2011年 本店財務部企画室 室長。
2011年~2013年 三井物産フィナンシャルサービス株式会社 代表取締役社長。
2013年~2017年 三井物産都市開発株式会社CFO。
2017年5月~2022年6月 三井物産連合企業年金基金 常務理事兼運用執行理事。
2022年7月~2023年3月 同基金シニアアドバイザー。

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