第1回から3回までは運用に関する考え方や投資理論について説明してきました。今回からは主要資産クラスごとにその特徴やポートフォリオにおける役割について解説したいと思います。資産クラスのトップバッターは日本の年金資産運用において最も大きな比重を占める債券です。債券は金利によるインカム収益と金利変動(価格変動)によるキャピタルリターンがリターンの源泉ですが、長期的には金利によるインカム収益がベースとなります。
1 .債券の収益特性、キャリー(インカム)とキャピタルリターン
B氏:Aさんは財務で社債の発行とかも経験されているので債券についてはよく理解されていると思いますが、最初に債券の収益特性について整理しておきましょう。まずは表面利率(クーポン)と利回りの違いです。表面利率は債券の額面金額に対して受け取る年利息の割合のことで、その水準は発行体が債券を発行する際の金利水準や信用力等によって決まります。一方で、利回りは投資金額に対する利息も含めた年間収益の利率になります。
ピックアップ
よく見られている記事ランキング
-
アセットマネジメントOneとティー・ロウ・プライスがリタイアメントビジネスへ参入!
新型ターゲットイヤーファンド「未来のわたし」シリーズ設定へDC Web限定 リタイアメントビジネス -
年金給付にも「Web3.0」の波? FIN/SUM2025での政官要人発言の注目点は
Web限定 厚生労働省 金融庁 -
ドル円相場150円回復の背景とは、ドイツ財政拡張の余波と投機筋の円買い一服で明らかになった円の現状
Web限定 寄稿 市場見通し -
オルイン3月号(vol.75)を発行しました
-
オルタナティブ投資 発展の歴史
第10回 成功するオルタナティブ投資(後編)Web限定 オルタナティブ 寄稿 -
【PR】ステート・ストリート信託銀行株式会社
資産運用会社のさらなる飛躍の鍵
最新技術によるデータの有効活用PR オルタナティブ 企業年金 -
連載 小倉邦彦のセミナーレポート 第13回
アライアンス・バーンスタイン セミナー
2025年 世界市場の展望と投資アプローチの再考(後編)Web限定 セミナーレポート -
連載 小倉邦彦の資産運用時事コラム 第24回
プライベートアセット投資の拡大に寄与するオープンエンド型ファンドを考察するWeb限定 寄稿 資産運用時事コラム -
新任常務理事のための年金運用基礎講座
-
地域金融機関から注目集める新ソリューション「OCIO」とは何か?
Web限定 金融法人