グローバル債券マクロ・アウトルック:求められる忍耐力
2023年12月28日
ロベコ・ジャパン株式会社
債券相場は力強く上昇した後、いくぶん下げに転じたものの、長期的な見通しは引き続き堅調です。
前回の四半期アウトルックでは、「強気にならざるをえない局面」であるとの結論に至りました。中央銀行はインフレとの戦いに勝利するため、必要以上に引き締めてしまうリスクを甘受しています。そのようなリスク・マネジメントのアプローチの下で、債券のバリュエーションは魅力を増していると主張しました。利回りが過去15年間で最も高い水準に達したことを踏まえ、「景気後退入り」と「ソフトランディング」のいずれのシナリオにおいても、債券には上昇余地があると見ていました。その時点では、「景気後退入り」が利回り低下の前提条件であると、市場では認識されていたようでした。今回のラリーは既に限界に達しているのでしょうか。年初来、債券市場が極めて難解な道のりをたどってきたことに目をつむり、ラリーの中でも「理解しやすい部分」は終了したと結論付けたい気持ちにもなります。しかしロベコでは、債券利回りにはさらなる低下余地があるという見方を堅持し、ボラティリティを乗り切るには忍耐力が求められると考えています。
要点
- 市場では「債券の魅力」を重視する見方が優勢に
- 市場が織り込む政策金利の長期見通しは依然として高すぎる
- ロベコはイールドカーブのスティープニングを想定する戦略を堅持
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