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大和ファンド・コンサルティング『ストラテジー・レポート』 
ダイレクトレンディング戦略におけるエバーグリーン型の新潮流【後編】

2025年10月24日
船越 裕貴 /  大和ファンド・コンサルティング ソリューション運用部

※前編は下記URLからご覧いただけます。
https://al-in.jp/21951/

4.投資家から見た新しいエバーグリーン型の利便性

次に、新しいエバーグリーン型の利便性について、従来から提供されているクローズドエンド型およびオープンエンド型と比較して考える。各スキームの投資家利便性について整理した(表3参照)。

クローズドエンド型は、運用者の都合で投資家に対して資金の出し入れを求めることができ、運用者にとって利便性が高く、最も採用されている。しかし、購入期間は限られ、途中解約はできない。管理面では、継続的なファンドとの資金授受がファンド期間にわたり発生する。また、時間経過とともに投資残高が減少するため、投資残高を維持するにはビンテージ投資が必要である。特に、ダイレクトレンディングはプライベートエクイティ等と比べ資金償還が早く、ビンテージ投資が重要となる。結果、複数ビンテージで投資家は資金授受を続けることとなり、ファンド管理の負担は重くなる。投資家にとって管理面に課題が残る。

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船越 裕貴

 大和ファンド・コンサルティング ソリューション運用部

2010年みずほ信託銀行入社、年金営業、マーケット部門を経て、アセットマネジメント部門にて、クライアント・ポートフォリオマネージャーとして企業年金への運用コンサルティングに従事。2022年に大和ファンド・コンサルティングに入社後、ソリューション運用部にてプライベートアセットを中心にオルタナティブプロダクトの企画・開発、モニタリングなど、プロダクトマネジメント業務を担当。