新型コロナウイルスの感染拡大によって大打撃を受けた2020年の世界経済。
市民生活、企業活動をはじめ世界中のあらゆる行動が未曽有のパンデミックによって大きく制限される中、年金・機関投資家の間で近年急拡大してきたESG投資は、真価が問われる局面を迎えている。
「ESG投資どころではない」のか、「不況期の今こそESG投資が重要」なのか―。
この10年余りで急拡大したESG投資はコロナショックによってどこに向かうのか、国内外の最新課題を整理する。
誰ひとり想定していなかった新型コロナ・パンデミックのリスク
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって揺れた2020年。1年前にはまったく想像もしていなかった事態が次々と発生し、影響はマーケットや企業活動はもちろん、市民生活のいたるところに及んだ。「アフターコロナ」「ポストコロナ」を見通せる状況にはなく、依然として「ウィズコロナ」の状況が続いている。
未曽有のパンデミックの発生を予見できた人は、世界中にどれほどいただろうか。常に多様なリスクとの対峙が求められるグローバル企業の有能な経営者の間ですら、パンデミックによるビジネスへの影響はほとんど想定できていなかった。
国際大手会計事務所のKPMGが、2020年1~2月にグローバル企業のCEO約1300人を対象に実施した「KPMGグローバルCEO調査2020」の中で、今後3年間における企業にとっての最大のリスクは何かを聞いたところ、回答の上位は「気候変動」「保護主義への回帰」「サイバーセキュリティ」の順番だった(図1)。
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